「 読切小説 」カテゴリー

竹取コンプレックス

両目を細めてみたのだけれど、私は何も持っていないらしい。 お金も無い。記憶も無い。地位も名声も何も無い。 小さな猫すら持っていた名前

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Good bye sunshine.

除湿に設定したエアコンが灰色の空気を吐き出している三連休の二日目、日曜日。カーテンを締め切った部屋は当然の様に薄暗くて、シングルベッドに二人

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湿ったアスファルトの香りと苦い若葉の風味が混じった空気が、じんわりと広がっていく、そんな夏のある日の午後でした。 突然、開け放した窓か

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鷹と蝙蝠

薄暗闇の中で目が覚めた。あれから何日たったのだろう。 カビ臭いエアコンは四六時中休みなく唸り声を上げている。 手探りで目覚し時計を探す。

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ジャパニーズ・テイスト・ロンリィ

――お前さ,毎回毎回メシ添付してくんの何? 帰りたくなるし。 スーパーのレジ打ちのパートを終えて暗いアパートに帰ってきてみると、昼に送

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『遺書。』

ねえ、死んじゃいたいって思うんだけどどうだろう。 バカじゃない? 冗談でもそんな事口にしないで。 冗談じゃないから口にしてるの。

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水溜まりに映るは滲んだ虹の橋

卒業式が終わり、春休みになって、入学式が過ぎていくらかでもすればまた、やれ花見です。それ花見です。ややわややわ騒ぐ人が出てくる。 関係無い

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消しゴム。

モノクロームの夢を見た。そう、あの明治や昭和の写真の色。世界は静かで厳粛で、あたしはゆっくり両目を閉じたら蒸し暑い布団の中で目が醒めた。

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“I message.”

「"I message."だったらあんた、何やっても良いって思ってる訳!?」 随分と派手な音を立て陶器の灰皿が割れる。フローリングの床

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愛情トランシェンス~Love is transience.

その昔……といってもほんの数年前だけど、誰かがこんな事を言っていた記憶がある。 真っ白い部屋に机が一つ、小さめの小洒落た白いレースのテ

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