2014.10~11.

けむまかれたゆたう底の紙魚たちがセッタの味を覚えてく海

唐草は交わりますか曲線はうつりにけりな眺めせしまに

嗚呼なんて大きなくしゃみをするひとか、こんなにも陽が柔らかいから

此の蒼をオゾンの色と詠へども雲もあらねば君に届かじ

眠りたゆとうて眩しきひんがしの正当性に抗えど今日。

花宿る夜ばかり更待月が夢か現か赤坂見附

感傷の無いビル街を海と呼ぶ波のひとつなんですか僕は

雨孕み生き急ぐ日を繰り返すそれしか知らぬ生き物同士

気まぐれな「好きだよ」という一言で繋ぐ命を僕だっていう

細胞が広がっていく血が水が還りたいって雨を待ってる

南天の実を手のうちで転がせば小さな銀河の星にもなれる

左手に花束右手にはナイフ、トリックオアトリート、脚はもう無い。

舌先の三寸で解く因果ではチョコレートとも大差無い道

排他的生活に因る孤独死で花も一輪だけは咲きます

着信の履歴を見てる憂愁はドとレとシとソの音が足りない

引き算のあざとさを知る関係で爪で弾いたピーカンナッツ

愛されて田鶴は渡る天国の甘い香りが漂う空路

新走舐める舌先三寸で幾つの夜を越えてきてるの?

ことりくるくるくるくるって連れていく哀しい秋のくちを減らしに

紫の空を眺めておりました。薬と夢と嘘の境で。

秋寒く月蝕を越えてゆく人の左の薬指を切り捨て、

雲千切れ穿つ雨垂れ十三夜、野を分け分けて居るか太陽

十三の夜越えて未だ待つてゐる心臓の音だけに縋つて

愛賢い噂話を二十五話、満ちても欠けてもそれでお終い。

薄曇り曰わく対にて帰燕せし。寡夫たる烏、鶏鳴に泣く。

ねじきってちぎれた夢が沈んではシーラカンスの住む場所となる

白ら菊を詰めて通いし夜の淵、嗚呼、この先に君はいるのか

我三度彼に面して臆せども次は逃さぬ農村生まれ

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